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日々のぼやき
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 ネウロの寝顔を見るのは久しぶりだ。目を閉じているので睫毛の長さがよくわかる。白い頬に垂れた髪の毛が薄いかげを落としていた。触れるとびっくりするくらい冷たい。
「……起きないの?」
 小声で尋ねてもネウロは目を覚まさなかった。かといって寝息が聞こえるわけでも、体温が感じられるわけでもないので少し不思議な感じがした。大腿には重みを感じるのでそれがリアルだ。そろそろと手をあげて、そっと睫毛に触れてみる。
「……」
 指の腹にかんじる微細な感覚がくすぐったい。何度か指を行き来させてそっと離す。ネウロは起きない。弥子はそっと溜め息を吐いた。
 外は晴天。昼下がりの空気はぽかぽかと暖かい。表では子供たちのはしゃぐ声と車の通る音がしていた。何処にでもある日常だ。何の変哲も無い。
 たとえば、ちょっとくらい非日常なことをしてもその事実が世界に埋没してしまいそうなくらいの、日常。もちろんネウロが膝枕で寝ているなんて状況自体が非日常なのだけど。
 ネウロのほほに手を乗せてみた。やっぱり起きる気配は無い。冷たい頬をさする。そうして、ゆびさきに唇で触れてからゆっくり腰をかがめて。
「……」
 掠めるだけのキスを落とした。一瞬だけの。触れるだけの。
 
 ネウロは起きない。
 
「なに莫迦なことしてるんだろ、あたし。」
 
 それは世界に埋没する、奇跡みたいな非日常。

2007年04月11日 23:13 さゆるさま
はじめまして、さゆるさま。メールありがとうございます! そしてこのサイトには勿体無いほどのお言葉…ちょっと震えました。(実話)あああ、ありがとうございます~!
レベルの高いネウヤコサイト様が多い中で、このサイトを「一番」と言っていただけることは、何というか、本当に、ものすごく励みになります…! さゆるさんのご期待に添えるよう、もっと頑張ろうと正直に思いました。頑張ります。精進します。どうか生温かい目で見守ってやってください。
ではでは、素敵なメールを、本当にありがとうございました。またのお越しを心よりお待ちしております。
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